福島県の県花は「ネモトシャクナゲ」
5月から6月にかけて、また高山地によっては7月になると、放射状に生えた硬い葉っぱの上に、白色もしくは淡い紅色の八重咲きの可愛らしい花を小さなブーケのように咲かせる、ツツジと同じ仲間の「ネモトシャクナゲ」が福島県の県花だぞ。
NHKが放送開始30周年を記念して公募によって「郷土の花」を選んだ際に、この花が選ばれたことがきっかけとなって、福島県の未来のすがたを美しいこの花にたとえて昭和30年に県の花となったんだ。
この花の名前は、1903年に福島県の吾妻山で初めて発見した、当時福島師範学校博物教室助手だった中原源治先生が、師である根本莞爾先生の姓を記念して付けたよ。北海道から本州北中部の高山帯や亜高山帯に生育しているとされていて、福島県ではほかに安達太良山も群生地として有名だぞ。
高山地でよく見られるハクサンシャクナゲの雄しべが変化して、花びらが二重にあるように見えるから別名「八重ハクサンシャクナゲ」と呼ばれることもあるよ。1913年に国の天然記念物に指定されているぞ。