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上咽頭がん

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上咽頭がん


   
 上咽頭がんについて 上咽頭がん

 上咽頭は鼻腔のつきあたりで、口を開けた時に見える口蓋垂、および扁桃腺の上後方の部位をさし、頭蓋底の骨を境として
 脳と接しています。上咽頭がんはその周辺に発生する悪性腫瘍です。上咽頭の側壁には、耳管開口部と呼ばれる中耳と連絡
 する管の出口があります。このため、上咽頭がんでは鼻症状のみでなく、耳に関連した症状も出現します。

 上咽頭がんは中咽頭がん、下咽頭がんの中で最も発症率が低いがんです。上咽頭がんの症状には、鼻づまりや首のリンパ節
 の腫れ、難聴や耳が詰まった感じになったりします。また脳神経が圧迫を受けることによる視覚障害で、物が二重に見える症状
 が出ることもあります。
上咽頭がんは肺や骨、肝臓などへの遠隔転移が多く認められ、転移した場合には、転移箇所の腫れや
 痛みといった症状が現れます。また3種の咽頭がんの中で発症する年代が最も若く、40代から発症する例もあります。

 ちなみに上咽頭がんは中国南部、台湾、香港、シンガポールなどの中国人に多発し、香港ガンまたは広東病の異名をもって
 います。日本では発生頻度は低く、前述の多発地帯の頻度が人口10万人に対して25〜50人と考えられるのに対して、日本
 では10万人あたり0.16人となっています。
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